授業中に分からないところがある。
先生も、
「分からなかったら聞いてね」
と言ってくれている。
それでも聞けない。
周囲から見ると、不思議に感じるかもしれません。
けれど、質問するためには、
自分がどこで分からなくなったのかに気づき、
それを相手に伝え、
人とのやり取りを始める必要があります。
本人にとっては、この部分そのものが難しいことがあります。
ですから、
「もっと積極的に質問しよう」
「自分から聞かなきゃ分からないよ」
と言われても、それだけでできるようになるとは限りません。
むしろ、
質問できないことによって、分からないまま授業だけが先へ進んでしまう
ことがあります。
家では話すのに、学校や塾では話せないことがあります
家ではよく話す。
保護者には自分の気持ちも言える。
それなのに、
学校。
塾。
先生の前。
知らない人の前。
そうした場面になると言葉が出にくくなる。
このようなことがあります。
「家では話せているのだから、話そうと思えば話せる」
と単純に考えることはできません。
場所や相手によって、本人の負担は変わります。
家庭教師の場合も同じです。
最初から会話量を求めることより、
その子が学習に向き合える関係をつくれるか
を大切にします。
先生が、
「分かった?」
と聞く。
本人がうなずく。
それで授業は先へ進む。
けれど、本当に理解しているとは限りません。
反対に、答えられなかったからといって、何も分かっていないとも限りません。
頭の中では考えている。
答えも分かっている。
でも、その場で言葉にすることが難しい。
そんなこともあります。
だから私は、
話せたかどうかだけで、理解を判断しません。
実際の問題への取り組み方や答案などを見ながら、学習そのものを確認します。
「おとなしく授業を受けている」ために、困りごとが見えにくいことがあります
学校でも塾でも、騒がない。
授業を邪魔しない。
席には座っている。
宿題も出している。
そのため、
「特に問題はありません」
と見られていることがあります。
でも、本人の中では、
分からない。
聞けない。
そのまま進む。
さらに分からなくなる。
ということが続いているかもしれません。
質問できる子なら、
「先生、ここ分かりません」
と言えます。
質問できない子では、同じ困りごとが表に出ません。
だからこそ、
静かに授業を受けられていることと、学習が順調に進んでいることを分けて見る必要があります。
家庭教師の目的を「話せるようにすること」にはしません
Thinking Studyは医療機関でも、心理・療育機関でもありません。
場面緘黙を診断したり、治療したりする立場ではありません。
また、
「家庭教師と話せるようになったから、学校でも話せるようにしよう」
ということ自体を指導目標にはしません。
家庭教師として見るのは、あくまで学習です。
問題をどこまで理解しているのか。
どこで考えが止まっているのか。
学校や塾の内容が本人の中でどう残っているのか。
一人になったとき、どこまで取り組めるのか。
そうした部分を見ます。
話すことそのものについて専門的な支援が必要な場合は、学校・医療・心理など、それぞれの専門的な支援と役割を分けて考えます。
家庭教師だからといって、
たくさん会話ができなければ指導できない、
とは考えていません。
大切なのは、
本人が何を理解していて、
どこから分からなくなっているのかを確認できることです。
話すことだけに頼らず、実際の学習を見ます。
そして、
話せないことを問題にするのではなく、学習上の困りごとが分からないままになることを避けたい
と考えています。
具体的な確認方法や指導方法は、お子さまの状態によって変えます。
決まった方法を全員に当てはめることはしていません。
質問することとは別に、
問題文を読んでも何を聞かれているのか分からない。
文章題になると急に手が止まる。
国語の設問に合った答えを書けない。
理科や社会の資料問題で、何を見ればよいか分からない。
ということもあります。
この場合は、「話せない」ということだけでなく、問題文そのものの理解も分けて見る必要があります。
文章題・問題文で手が止まるお子さまへ
読み書き・集中・切り替えなど、ほかにも気になることがある場合
人前で話しにくいこと以外にも、
読み書きに時間がかかる。
覚えたことが残りにくい。
一つのことから次へ切り替えにくい。
勉強を始めるまでに時間がかかる。
集団の中では力を出しにくい。
といった学習上の困りごとが重なっている場合もあります。
診断名だけから学習方法を決めるのではなく、実際にどこで困っているのかを見ることが大切だと考えています。
発達特性や学習の進めにくさが気になるご家庭へ
学校で話すことへの負担だけでなく、
登校することそのものが難しくなっている。
五月雨登校になっている。
学校へ行けない期間が続き、勉強も止まっている。
という場合もあります。
その場合は、
「まず学校で質問できるように」
と一つのことだけを切り取らず、現在のお子さまの状態から学習を考えます。
不登校・学校へ行きづらいお子さまの学習について
家庭で勉強を見ていると、
「どう考えたの?」
「分かった?」
「ここは前にもやったよね」
と聞くことがあります。
でも、親子ではそれまでの勉強のやり取りや感情も重なります。
そのため、勉強の場面になると言葉がさらに出にくくなることがあります。
これは、
親御さんの教え方が悪い、
という話ではありません。
親子だから難しいことがあります。
第三者が入ることで、家庭の中とは別の学習関係をつくれる場合があります。
親が勉強を教えると喧嘩になってしまうご家庭へ
個別指導塾だから質問できる。
一対一なら何でも聞ける。
とは限りません。
先生が目の前にいても聞けない子はいます。
先生から、
「分からないところある?」
と聞かれても、
「大丈夫です」
と答えてしまうこともあります。
そのため、
塾には通っている。
宿題もしている。
でも理解が十分につながらない。
ということがあります。
すでに塾や個別指導、家庭教師を利用しているものの、なかなか学習がうまくいっていない場合はこちらもご覧ください。
塾・個別指導・家庭教師を続けているのにうまくいかないときへ
質問できないことだけでなく、
家では何から始めればよいか分からない。
テスト勉強を自分で進められない。
計画を立てても続かない。
塾では勉強するけれど、家では動けない。
という場合は、学習全体の進め方を見る必要があります。
勉強のやり方がわからない中学生・高校生へ
私は、
「もっと話そう」
「もっと質問しよう」
から始めません。
家庭教師として大切なのは、
その子が今持っている力を、学習の中で正しく見ること
だと考えています。
言葉が少ない。
反応がゆっくり。
質問しない。
それだけで、
「理解力が低い」
「やる気がない」
「考えていない」
とは判断しません。
また、優しく接することだけで学習を曖昧にすることもしません。
どこまで理解しているのか。
どこから難しくなっているのか。
必要な学習内容は何なのか。
そこはきちんと見ます。
話すことへの配慮と、学習内容を見ることは別です。
どちらも必要だと考えています。
すぐ返事がない。
沈黙している。
そんなとき、
大人はつい次の言葉を重ねたくなります。
でも、本人の中ではまだ考えている途中かもしれません。
私は、
答えを早く出すことより、
本人が考えられる状態を保つこと
を大切にしています。
そして最終的には、
家庭教師が答えを引き出さなければ進めない状態ではなく、
本人自身が少しずつ考えられる学習につなげたいと考えています。
Thinking Studyの基本は、
答えを渡すより、思考の回路をつなぐこと。
話すことに負担があるお子さまでも、この考え方は変わりません。
「場面緘黙なのかどうか」を保護者の方が判断してからお問い合わせいただく必要はありません。
現在、学習上どのようなことに困っているのかをお聞かせください。
Q. ほとんど話さなくても家庭教師をお願いできますか?
最初から会話が多いことを条件にはしていません。
ただし、お子さまの状態や家庭教師との関わり自体への負担によっては、すぐに本人への指導を始めない方がよい場合もあります。
初回相談で現在の様子を伺い、家庭教師という形が合いそうかも含めて考えます。
Q. 家では話しますが、学校ではほとんど話せません。
そのようなご相談もお受けしています。
家庭教師として、学校で話せるようにすること自体を目的にはせず、まず学習面で困っていることを見ます。
必要ありません。
診断の有無ではなく、現在の学習場面でどのような困りごとがあるのかから考えます。
なお、Thinking Studyでは診断・治療は行いません。
Q. 学校で質問できるようになることを目標にしますか?
家庭教師として、「学校で質問できるようになること」そのものを目標にはしません。
まず、本人が学習内容を理解できているか、困っていることが見えないままになっていないかを大切にします。
話すことについて専門的な支援が必要な場合は、学校や医療・心理などとの役割を分けて考えます。
できます。
今の塾に良いところがあるなら、無理に辞める必要はありません。
塾では扱いにくい部分だけを家庭教師で見る場合もあります。
家庭教師を頼むか決める前に、保護者だけで相談することもできます
本人が、
「家庭教師に会いたくない」
「知らない人とは話せない」
という状態なら、最初から本人に会うことだけを優先する必要はありません。
まず保護者の方から、
学校での様子。
家庭での様子。
現在の教材。
学習で困っていること。
これまでの経過。
などを伺うこともできます。
また、
「家庭教師が必要なのか」
「今の塾を続ける方がよいのか」
「別の支援を考えた方がよいのか」
を第三者として詳しく整理したい場合は、継続指導を前提としない学習相談もあります。
学習相談・学習セカンドオピニオンについて
訪問指導は、豊橋市・豊川市・蒲郡市・田原市・湖西市を中心に行っています。
浜松市、磐田市、岡崎市・西三河方面についても、曜日・時間帯・場所によって対応できる場合があります。
地域ごとの訪問条件については、各ページをご覧ください。
豊橋市の家庭教師
豊川市の家庭教師
蒲郡市の家庭教師
田原市の家庭教師
岡崎市・西三河方面の家庭教師
湖西市の家庭教師
浜松市の家庭教師
磐田市の家庭教師
継続指導の料金・入会金・訪問地域などは、料金ページにまとめています。
お子さまの状態によっては、家庭教師をすぐ始めることをおすすめしない場合もあります。
現在の状況を伺ったうえで、対応可能かをお伝えします。
家庭教師の料金について
「質問しなさい」と言う前に、その子が困っていることを見てみませんか
質問できない。
返事が少ない。
先生の前では固まる。
それだけを見ると、
もっと話せるようにならないと、
と思うかもしれません。
でも、その前に、
本人が勉強のどこで困っているのかが、周囲に伝わらないままになっていないか。
そこを見る意味があります。
話せないから分からないのではありません。
話せないために、
分かっていることも、分かっていないことも、周囲から見えにくくなっている
ことがあります。
家庭教師としてできるのは、その子を無理に変えることではありません。
今の状態で学習のどこを見る必要があるのかを考えることです。
最初のご連絡では、
お子さまの学年、お住まいの地域、学校や家庭での様子、現在困っていることを、分かる範囲でお知らせいただければ十分です。