勉強のやり方がわからず、家で一人では進められない中学生・高校生へ
学校の授業は受けている。
塾にも通っている。
教科書、学校ワーク、問題集も手元にある。
それでも家で一人になると、何から始めればよいか分からない。
机には向かっても、教材を開いたまま手が止まる。
テスト前になっても、提出物を終わらせるだけで精いっぱいになる。
保護者の方が声をかけなければ動かず、声をかけると不機嫌になる。
このような状態を、すぐに「やる気がない」「自分で勉強する気がない」と決めることはできません。
本人も、勉強しなければならないことは分かっているかもしれません。
ただ、今の自分に必要なことを選び、始め、分からなくなったときに立て直すところまでが、本人の中でつながっていないことがあります。
このページでは、効率のよい勉強法を一つ紹介するのではなく、家での勉強がどこで止まっているのかを考えるための見方をお伝えします。
「勉強のやり方がわからない」には、いくつかの状態があります
「勉強のやり方」という言葉は、とても広い言葉です。
同じように「家で勉強できない」と見えても、止まっている場所は一人ひとり違います。
何をすればよいか選べない
学校ワーク、塾の宿題、単語、漢字、提出物、テスト直し。
やることが複数あると、どれから始めればよいか決められず、結局どれにも手をつけられないことがあります。
これは、課題がない状態ではありません。
むしろ、課題が多く、本人の中で優先順位をつけられない状態です。
始めるところで止まる
勉強する内容は分かっていても、教材を出すまでに時間がかかる。
最初の問題が難しそうに見えると、それだけで手が止まる。
失敗したくない気持ちや、終わるまでの見通しが持てないことが、取りかかりに影響している場合もあります。
分からなくなった後に進めない
一問分からないと、その教科全体をやめてしまう。
解説を読んでも、どこを見ればよいか分からない。
分からないことを学校や塾で質問できない。
この場合、学習内容だけでなく、分からなくなったときにどう動けばよいかが見えなくなっています。
終わったかどうかを自分で判断できない
ワークを埋めた。
丸つけをした。
間違えたところを赤で直した。
本人は「終わった」と思っていても、次に一人で解ける状態になっているとは限りません。
提出するための作業と、理解して使えるようになるための学習が、本人の中で分かれていないことがあります。
計画を立てても続かない
計画表は作れるけれど、数日で崩れる。
テストまでに必要な量と、実際に使える時間が合っていない。
学校生活、部活動、通学、疲れ方を考えずに予定を立てている。
計画を守れないことだけを問題にする前に、その計画が本人の生活と学習状態に合っていたかを見る必要があります。
親が言わないと勉強しないのは、意志の弱さだけとは限りません
保護者の方から見ると、声をかければ動くのに、何も言わなければ始めないように見えることがあります。
そのため、
「いつになったら自分からやるのだろう」
「中学生・高校生なのだから、自分で考えてほしい」
「このままずっと親が管理しなければならないのか」
と心配になるのは自然なことです。
一方で、本人は親の言葉に従わなければ動けないのではなく、外からきっかけを示されて初めて、その日の学習を具体的に捉えられているのかもしれません。
また、内容が難しくなりすぎている、課題が多すぎる、疲れて考えられない、何から戻ればよいか分からないなど、別の問題が隠れていることもあります。
自立とは、最初から何も言われずに勉強できることだけではありません。
自分が今どこで困っているかに気づき、必要な助けを求め、次にすることを少しずつ決められるようになることも、学習の自立です。
家庭で声をかけるたびに言い合いになる場合は、勉強法より先に、親子だけで学習を支え続ける形を見直した方がよいことがあります。
まず、学習内容・進め方・学ぶ環境を分けて考えます
家で勉強が進まないとき、すべてを「勉強のやり方」の問題にまとめないことが大切です。