学校名を比べる前に、本人が何を見ていたかを聞きます
学校説明会の後、保護者は教育方針、大学進学実績、授業の進み方などを覚えています。一方、子どもが見ているものは、それとは違うことがあります。
体験した授業がおもしろかった。在校生が先生へ自然に質問していた。部活動の発表が気になった。教室の雰囲気が好きだった。反対に、説明を聞いても自分が通う姿を想像できなかった。
その感想に正解はありません。「楽しかった」だけなら、何が楽しかったのかを少しずつ聞きます。「分からない」と言うなら、無理に学校の長所を言わせる必要もありません。二校、三校と見た後で、ようやく違いを言葉にできる子もいます。
学校選びでは、保護者が納得できることも大切です。ただし、保護者が魅力を感じた点を先に説明しすぎると、本人が自分の感想を言いにくくなることがあります。まず子どもの言葉を聞き、その後で家族の考えを並べます。
受験勉強は長く続きます。学校の名前や合格可能性だけでなく、「なぜこの学校を受けたいのか」を本人なりの言葉で持てるかは、勉強が苦しくなった時期にも関わります。
静岡県私学協会が公表している2027年度(令和9年度)の私立中学校生徒募集一覧を見ると、県西部の学校でも検査内容は一様ではありません。
四教科の学力試験を行う募集、国語・算数を中心に見る募集、英語や作文を含む募集、総合的な問題や適性検査を用いる募集、本人・保護者・集団など形の異なる面接があります。出願時に通知表の写しや調査書、自己推薦に関わる書類などを求める学校もあります。
この違いを知らずに教材を選ぶと、必要のない難問に多くの時間を使う一方で、作文や面接、理科・社会の復習が直前まで残ることがあります。
反対に、受験科目が少ないから準備も軽いとは限りません。
国語と算数が中心なら、その二教科について初めて見る文章や問題にも対応できるところまで仕上げる必要があります。四教科なら、得意な算数だけを進めず、理科・社会を含めて一週間の学習を回さなければなりません。作文や面接があれば、模範的な言葉を覚えるのではなく、本人の経験と学校を選んだ理由を自分の言葉でつなぐ準備が要ります。
入試科目は年度や募集区分によって変わる可能性があります。学校を絞るときは、静岡県私学協会の私立中学校一覧から各校の公式サイトへ進み、受験する年度の募集要項まで確認します。
志望校が見えてくると、「今の塾のままでよいのか」という相談が増えます。
このとき、塾名だけで判断することはできません。どのコースで、何の教材を使い、毎週どのくらい宿題が出て、どのテストを受けているのか。答案にはどのような間違いが残っているのか。そこまで見て初めて、現在の環境で得られているものが分かります。
塾で四教科を順序立てて学べている。授業へ行くことで勉強のリズムができている。これまでのつまずきを先生が知っている。家庭だけでは集めにくい学校情報が入る。こうしたものは、簡単に手放す必要はありません。
一方で、普段の教材が候補校の入試よりかなり難しく、宿題を終えるだけで一週間が過ぎていることもあります。逆に、授業は順調でも、志望校の過去問で必要になる記述や初見問題に触れる機会が少ない場合もあります。作文や面接をどこで見てもらうかが決まっていないこともあります。
見るべきなのは、塾の良し悪しではなく、次のつながりです。
今の教材で、志望校と共通して身につけられることは何か
志望校では必要だが、現在の授業では扱っていないことは何か
宿題を解いた数日後にも、一人で同じ考え方を使えるか
模試の結果を、クラス分け以外の学習改善に使えているか
六年生で過去問を始めた後、採点と解き直しを誰が見るのか
今ある学習を土台にして、不足だけを補えることもあります。新しい講座や問題集を足す前に、すでに抱えている教材が本人の中にどの程度残っているかを確かめます。
塾の宿題が回らない場合は、中学受験塾についていけない子の家庭学習もお読みください。現在の塾と志望校の関係を別の視点から見直したい方には、中学受験のセカンドオピニオンがあります。
過去問を解くと、どうしても合格最低点や得点率が気になります。もちろん、得点は受験校を考える大切な材料です。ただ、最初の一回の点数だけで「届く」「届かない」と決めると、直せる失点まで見落とします。
同じ不正解でも、中身は違います。
この違いが分かれば、次にすることも変わります。計算練習へ戻るのか、文章の読み方を直すのか、知識を整理するのか、制限時間の使い方を変えるのかを選べます。
過去問を解いた直後に、すべての解説を読んで終わりにはしません。問題用紙に残った線、図、式、消した答えを見て、どこまでは本人の力で進めたのかを確かめます。ヒントを一つ出した後に続きを考えられるなら、最初の一手を整えることで変わるかもしれません。
解説を聞いて分かったことと、数日後に一人で再現できることは別です。解き直しでは、答えを覚えているかではなく、考え方をもう一度組み立てられるかを見ます。
算数で点が取れないと、難しい問題集を追加したくなることがあります。けれど、失点の原因が難問不足とは限りません。
問題を読んだ後、分かっている数を書き出しているか。割合や比の基準を決めているか。速さの問題で、時間・距離・速さのどれを求めているのか言えるか。図形で、与えられた長さや角を図へ移しているか。途中式が途切れたとき、何を求めようとしていたか説明できるか。
正解していても、長く迷いながら偶然たどり着いた問題があります。間違っていても、考え方は合っていて計算だけを直せばよい問題があります。丸とばつだけでは、その違いは分かりません。
志望校の問題に合わせながら、塾で習った解法を初見問題でも使い始められる状態を作ります。算数で解説を聞けば分かるのに一人では止まる場合は、中学受験算数|図・式・条件をつなぐもお読みください。
国語の選択肢で迷う。記述が空欄になる。作文で何を書けばよいか分からない。面接で短い答えしか出ない。
これらを別々の問題として扱う前に、文章や質問をどう受け取っているかを見ます。
国語では、本文のどこを根拠に選んだのかを確かめます。記述では、頭にある答えを、設問に合う形へどう直すかを一緒に考えます。作文では、きれいな書き出しを覚える前に、本人が経験したことを順序立てて話せるかを見ます。面接も、学校の案内にある言葉をそのまま言わせるのではなく、自分が見聞きしたことと志望理由を結び付けます。
語彙が少ない子だけでなく、頭の中には考えがあるのに、質問された途端に言葉が止まる子もいます。急いで答えを補わず、どこまで理解していて、何を言葉にするところで止まったのかを見ます。
国語の選択肢や記述の根拠が安定しない場合は、中学受験国語|本文の根拠から読み直すへお進みください。
浜松西高中等部・静大附属浜松中とは、準備を混ぜません
静岡県立浜松西高等学校中等部や静岡大学教育学部附属浜松中学校も候補にある場合、私立中学校と一緒に考えることはできます。ただし、同じ問題集を進めればすべての選抜に対応できるわけではありません。
読解、計算、資料から条件を拾うこと、自分の考えを表すことなど、共通して整えられる力はあります。その上で、私立中の教科入試、浜松西高中等部の選抜、静大附属浜松中の入学者選考を分け、受験年度の公式情報に合わせます。
このページは静岡県西部の私立中学受験を中心に扱っています。公立中高一貫校・国立大学附属中を含めて選択肢を整理したい方は、湖西の中学受験・親ページへお戻りください。
静岡県西部の私立中を調べながら、豊橋や名古屋方面の学校も気になっているご家庭があります。最初からどちらか一方へ決める必要はありません。
大切なのは、県名で分けて優劣をつけないことです。本人がどの学校の授業や生活に関心を持っているのか。入試では何が求められるのか。現在の塾と教材で、どこまで共通して準備できるのか。学校ごとに並べると、残す候補と外す候補が見えてきます。
愛知県内へ範囲を広げる場合は、東三河の私立中と名古屋方面の私立中でも、必要になる模試、四教科の深さ、学校別対策が同じとは限りません。詳しくは湖西から豊橋・名古屋・愛知県内の私立中学受験で扱います。
関東・関西や寮制校まで考えている方は、湖西から全国の私立中学受験をお読みください。
五年生と六年生では、学校との結び付け方が変わります
五年生では、候補校を急いで一校に絞るより、学校を比べられる学力を作ります。
算数の比・割合・速さ、国語の設問理解、理科・社会の復習などは、受ける学校が決まる前から整えられます。授業で分かった問題を、翌週にも一人で解けるか。宿題を提出することが目的になっていないか。学習の土台を見ながら、学校説明会で本人の関心も確かめます。
五年生の宿題と家庭学習は、中学受験の小学5年生|算数・宿題・家庭学習を立て直すにまとめています。
六年生では、募集要項、入試日程、現在の教材、模試、過去問を一つにつなげます。すべての単元を最初からやり直すのではなく、候補校に共通する失点と、学校ごとに補う部分を分けます。
作文や面接が必要なら、直前に例文を覚えるだけにしません。過去問は解いた年度数ではなく、直した失点が次の年度で減っているかを見ます。六年生の優先順位は、中学受験の小学6年生|過去問・偏差値・志望校を整理するで詳しく扱っています。
学校選び、塾の予定、宿題、採点、面接の準備まで保護者が抱えると、毎日の会話が受験の確認ばかりになることがあります。
子どもが動かないから声をかける。返事だけで進まないため、さらに細かく指示する。保護者が教え始めると、塾とは違う解き方になり、親子ともに疲れてしまう。この状態では、新しい教材を足してもうまく回らないことがあります。
保護者が関わらない方がよいという話ではありません。家庭で見ること、塾へ戻すこと、本人へ任せること、第三者が受け持つことを分けます。本人の学習を外から見る人が一人いることで、保護者は学校選びや生活を支える役割へ戻りやすくなります。
宿題や受験をめぐる言い争いが増えている方は、中学受験で親子喧嘩が増えたご家庭へもお読みください。
ご相談では、学校の資料と子どもの答案を一緒に見ます
志望校が決まっていない段階でもご相談いただけます。
学校案内や募集要項だけを見ても、その子に必要な勉強までは決まりません。反対に、模試の偏差値だけを見ても、本人がどの学校で学びたいかは分かりません。候補校の情報と、現在の塾・教材・答案・ノートを同じ机に置いて考えます。
ご相談の際は、分かる範囲で次のものをお知らせください。
Thinking Studyでは、学校名だけを聞いて教材を決めません。問題文を読んだ後の最初の一手、図や途中式、国語で選んだ根拠、ヒントの後の考え方、時間を置いた解き直しまで見ます。
合格や成績上昇を保証することはできません。ただ、現在できていること、志望校に対して不足していること、今から優先して確かめることは、できるだけ具体的にお伝えします。
これまでの指導については、中学受験を含む指導実績・合格実績をご覧ください。
湖西からの私立中学受験について相談する
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相談できます。見学した学校、本人の感想、現在の学習、各校の入試方式を並べます。学校を急いで一校へ絞るのではなく、比較するために足りない情報と学習を確かめます。
まずは続ける前提で、コース、教材、宿題、模試、答案を確認します。塾で得られているものを残し、志望校に対して不足する部分だけを補える場合があります。転塾を先に勧めることはありません。
国語・算数だけの入試なら、理科と社会はやめてもよいですか
受験校と併願校、現在の学年によって判断が変わります。候補校を絞る前に二教科へ限定すると、後から選択肢を戻しにくくなることがあります。受験年度の入試科目を確認し、家庭ごとに決めます。
形式を整える時期は入試日程から逆算しますが、自分の経験を順序立てて話すことや、学校を見た感想を言葉にすることは早くからできます。模範回答を丸暗記する準備にはしません。
浜松西高中等部や静大附属浜松中との併願も相談できますか
相談できます。ただし、私立中と同じ対策としては扱いません。共通して整えられる読解・計算・条件整理などと、それぞれの選抜に合わせる部分を分けます。
相談はできます。ただし、現在の状態を見ずに「間に合います」とは言えません。志望校、入試時期、教材、模試、過去問を確認し、残り時間で優先することを考えます。
※入試科目、日程、募集区分、提出書類、募集人数などは年度によって変わります。受験校を決める際は、各学校が公表する最新の募集要項をご確認ください。