学校名が増えるほど、偏差値表だけでは決められません
男子校なら東海中学校や名古屋中学校、南山中学校男子部。女子校なら南山中学校女子部、愛知淑徳中学校、金城学院中学校、椙山女学園中学校。共学校では滝中学校、愛知中学校、愛知工業大学名電中学校などが候補に挙がります。
同じ愛知県内の私立中でも、学校の雰囲気、六年間の学び、入試問題、併願の組み方は違います。
保護者が進学実績にひかれ、本人は文化祭で見た生徒の様子を気に入っていることもあります。反対に、保護者にはよく見えた学校へ、本人はあまり関心を示さないこともあります。
説明会から帰ったら、「どうだった?」だけで終わらせず、何を見ていたかを聞いてみてください。授業の話を覚えているのか。部活動に目が向いたのか。在校生の話し方が印象に残ったのか。まだ言葉にならなくても構いません。
学校を比べるときは、偏差値や大学合格実績と一緒に、本人が六年間を過ごす姿を考えます。そのうえで、各校の問題に向けた準備が現実に組めるかを見ます。
愛知県内の私立中学校を調べる入口には、愛知県私学協会の中学校一覧があります。気になる学校が見つかったら、学校公式サイトと受験年度の募集要項へ進んでください。
桜丘中学校など近隣の私立中とも比べたい場合は、豊橋・東三河の私立中学受験にまとめています。
なお、海陽中等教育学校は、同じ愛知県内でも別に考えた方がよい学校です。入試だけでなく、十二歳から始まる寮生活を本人と家庭がどう受け止めているかを確かめる必要があります。海陽を候補にしている方は、豊川から海陽中等教育学校を考えるご家庭へをご覧ください。
まず、今の塾で得られているものを確かめます。
四教科を順序立てて学べている。毎週勉強する習慣ができている。先生がお子さんの性格や、これまでつまずいたところを知っている。質問できる相手がいる。こうしたものは、簡単に手放さなくてよい土台です。
ただ、塾が毎年多く扱う学校と、ご家庭の志望校が違うことはあります。これは塾の良し悪しではありません。日頃見ている問題、使っている教材、集まる受験生が違えば、蓄積される情報も変わります。
今の塾には、次のことを具体的に聞いてみます。
必要なものが今の塾にそろっているなら、むやみに変える理由はありません。一部分だけ足りないなら、普段の授業は続けながら、その部分だけを外部の講座、個別指導、家庭教師などで補う方法もあります。
ここで気をつけたいのは、足りないと思うたびに教材や授業を増やさないことです。一つ増やしたら、何を減らすかも決めます。教わる時間ばかり増え、自分で考え直す時間がなくなると、勉強しているのに初見問題へ向かえなくなります。
塾の宿題がすでに回っていない場合は、中学受験塾についていけない子の家庭学習を先にお読みください。転塾を決める前に、教材と答案を別の目で見てほしい場合は、中学受験のセカンドオピニオンで扱っています。
難関私立中を考え始めると、算数の難しい問題が気になります。確かに、比・割合・速さ・図形などを使って考える問題への準備は必要です。
ただ、難問集を何冊も進めればよいわけではありません。
例題の解説を聞いた直後には解けるのに、数日後には最初の一手が出ない。答えは合っていても図がなく、式の意味を説明できない。似た問題では解けるのに、条件の置き方が変わると止まる。こうした状態なら、問題の難度を上げる前に、考え方を自分で取り出せるようにします。
そして四教科入試では、算数へ使った時間が、国語・理科・社会から消えていることも忘れられません。
国語では、選択肢の正誤だけでなく、本文のどこを根拠に選んだかを聞きます。記述は模範解答に近い言葉へ直す前に、本人が何を読み取ったのかを確かめます。
理科や社会の失点も、「暗記不足」で一括りにはできません。知らなかったのか。資料の見方を間違えたのか。設問の条件を落としたのか。時間の使い方で崩れたのか。原因が違えば、戻る教材も変わります。
第一志望の難しい問題に手を伸ばしながら、どの学校でも取りたい問題を落とさない。四教科の勉強は、この両方を見ながら組みます。
算数で同じ単元を何度も落とす場合は、中学受験算数|答えではなく考えている途中を見るへ。国語の選択肢や記述が安定しない場合は、中学受験国語|本文の根拠から読み直すへつながります。
模試の判定が違ったとき、都合のよい方だけを信じない
受けた模試によって、同じ学校の判定が大きく違うことがあります。
そのとき、よかった判定を安心材料にし、悪かった判定を「相性が悪かった」で片づけたくなります。しかし、模試ごとに集まる受験生も、出題の作りも違います。判定だけを横に並べても、お子さんの課題は見えてきません。
答案を開き、正答率の高い問題を落としていないかを見ます。算数の難しい一問に時間を使いすぎなかったか。国語で本文と設問を行き来できていたか。理科・社会は未習範囲だったのか、習ったはずの知識が出なかったのか。
模試は、志望校を決めてもらうものではありません。次の一か月で何を変えるかを決めるための資料です。
「どの模試が一番正確ですか」と聞かれることもありますが、一つに決めることはできません。何を測りたいのか、どの学校を考えているのかによって使い方が変わります。受けた後に答案を開き、普段の教材へ戻せる模試を選びます。
六年生で初めて過去問を解くと、点数に目が向きます。合格最低点を上回れば安心し、届かなければ焦る。けれども、一回分の点数だけでは、今後の勉強は決められません。
私は、点数と一緒に問題用紙も見ます。
過去問を五年分解いても、毎回点数だけ記録して次へ進めば、同じ失敗を五回繰り返すことがあります。一年分から、普段の勉強へ何を戻すかまで決めた方がよいこともあります。
第一志望と併願校の両方で同じところを落としているなら、まず共通の弱点を直します。ある学校だけで崩れるなら、文章量、時間配分、記述、作図など、その学校の問題との向き合い方を考えます。
出願期間、入試日、合格発表、入学手続きの期限は年度によって変わります。愛知県私学協会の日程情報を入口にし、最後は必ず各校の最新募集要項を確認してください。
六年生の過去問と残り時間に迷っている方は、中学受験の小学6年生|過去問と家庭学習の優先順位もお読みください。
入試日程を組むとき、併願校を本番慣れのためだけに選ぶことがあります。実際の入試を経験する意味はありますが、学校は練習会場ではありません。
合格したら進学を考えられるのか。本人も、その学校で学ぶ可能性を受け入れているのか。第一志望の結果が出る前に手続きが必要な場合、家庭としてどう判断するのか。そこまで話してから出願します。
また、第一志望の対策だけを深くし、併願校の問題をほとんど見ないまま本番を迎えるのも危険です。学校が変われば、時間の使い方や答え方が変わることがあります。
何校も同じ量だけ対策するのではなく、共通して直せる部分と、学校ごとに確かめる部分を分けます。受ける学校を増やすほど安心できるとは限りません。
五年生と六年生では、同じ悩みでも見る順番が違います
五年生で大切にしたいのは、習ったことを一人で再現できる状態です。
授業中は分かっていた。宿題も丸になった。それでも翌週、少し形を変えた問題で止まるなら、理解したつもりのまま先へ進んでいます。学校別の難問を急ぐより、比・割合・速さ、文章の読み方、理科・社会の復習を翌週まで残します。
この時期は、学校を見た本人が何に反応するかも大事です。保護者が先に学校のよさを説明しすぎず、本人の言葉を待ってみます。
→ 中学受験の小学5年生|算数・宿題・家庭学習を立て直す
六年生になると、通常の授業、模試、学校別の勉強、過去問、出願準備が重なります。全部を同じ強さで進めることはできません。
今週は何を直すのか。いったん後へ回す問題は何か。追加した教材を本当に終えられるのか。本人が一人で考え直す時間と睡眠を残せているか。六年生では、増やす力より、選ぶ力が必要になります。
予定や宿題をめぐって親子の言い争いが増えているなら、勉強量を増やす前に、家庭で誰が何を管理するかを見直します。中学受験で親子喧嘩が増えたご家庭へも、そのためのページです。
家庭教師として気になるのは、間違えた問題だけではありません。
正解しているのに、最初の式を何度も書いては消している。図を書かず、頭の中だけで進めている。国語の選択肢は合っているのに、本文の根拠を説明できない。答えを覚えていて、考え方を再現していない。
点数には同じ一問の正解として表れますが、次の初見問題でも取れるかどうかは違います。
不正解にも違いがあります。知識がなかったのか。問題文の条件を一つ落としたのか。途中までは合っていたのに、方針を変えて崩れたのか。時間を気にして、普段ならしない計算ミスをしたのか。
だから、正誤だけでなく、考えている途中を見ます。問題文への書き込み、図、途中式、消した跡、手が止まった場所。その子が次も一人で使える考え方になっているかを確かめます。
学校名から相談が始まっても、最後に見るのは、その子の机の上で起きていることです。
「志望校は決まっているのに、何が足りないのか分からない」
「塾では順調だと言われるが、家で解く様子を見ると不安がある」
「模試は悪くないのに、過去問になると点が取れない」
こうした段階でも相談できます。困りごとをうまく説明できなくても、教材、問題用紙、答案を一緒に見れば分かることがあります。
ご相談の際は、分かる範囲で次のことをお知らせください。
お子さんの学年
考えている学校。まだ絞れていなければ、現在の候補
今の塾、コース、使用教材
最近受けた模試やテスト
過去問へ取り組んでいれば、その問題用紙と答案
家庭でいちばん気になっていること
今の塾を続けるのか。一部分だけ補うのか。今は何も増やさず、宿題と解き直しを立て直すのか。実際のお子さんの学習を見てから考えます。
難関校を一律に勧めたり、転塾を前提にしたりする相談ではありません。合格や成績上昇を保証することもできません。ただ、今できていることと、曖昧なまま残っていることは、できるだけ具体的にお伝えします。
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塾名だけでは判断できません。現在のコースと教材、模試、志望校の過去問、お子さんの答案を見ます。必要な準備がそろっていれば続けられますし、一部分だけ足りなければ、今の塾を残して補う方法もあります。
志望校と、模試で何を確かめたいかによって変わります。判定の数字だけでなく、受験者層、出題範囲、答案の見直しまで含めて選びます。複数の模試を受ける場合も、すべての判定を同じ意味では扱いません。
一教科からでも相談できます。ただし四教科入試では、算数に使っている時間がほかの教科を圧迫していないかも確認します。算数の失点だけでなく、問題を読んでから手が止まるまでの様子を見ます。
ご相談はできます。ただし、状況を見ずに「間に合います」とは言えません。新しい志望校の過去問、現在の教材と答案、入試日程を見て、残り時間で優先することと、今回は追わないことを分けます。
※入試科目、日程、会場、出願方法、募集人数、入学手続きなどは、学校・年度によって変わります。受験校を決める際は、各学校公式の最新募集要項をご確認ください。