時習館中の模試・答案は、点数だけを見ません
判定が厳しい、点数が伸びない。その結果から何を直すか考えます
模試の判定が厳しかった。勉強しているのに点数が変わらない。前回より下がって、今の対策でよいのか不安になった。
そんなとき、問題集や講座を増やす前に、答案から確認できることがあります。点数が上がった場合も、その得点を別の初見問題で取り直せるかを見ます。
模試の点数は重要です。
ただ、一つの合計点の中には、
安定して取れる得点
迷いながら偶然取れた得点
見慣れた類題だから取れた得点
もう少しで自力修正できた0点
完全に土台から不足している0点
が一緒に入っています。
次の学習を決めるためには、それを分けて見た方が有用です。
受検するかどうかをまだ迷っている場合は、
もご覧ください。
時習館中のそっくり模試も、判定だけで終わらせない
時習館中向けのそっくり模試、公中検模試、塾内模試など、模試の名称が違っても、結果を次の学習へつなげる見方は共通しています。
結果表が返ってきたら、偏差値や合格判定だけでなく、問題冊子、答案、解答、本人が覚えている解き方を一緒に見ます。
迷って正解した問題
自信を持って間違えた問題
時間があれば自力で直せた問題
最初の誤りが後ろへ広がった大問
解説直後はできても、数日後の別問題では使えなかった考え方
ここまで分けると、「次の模試までに全部やり直す」ではなく、どこを優先して直すかを決めやすくなります。
○は全部同じ○ではない
安定した○
自分で解いた。
理由を説明できる。
他の選択肢が違う理由も分かる。
数字を変えてもできる。
翌週に別題材でも使える。
不安定な○
二択で迷った。
何となく選んだ。
消去した理由が曖昧。
もう一度聞くと答えが変わる。
数字が変わると止まる。
模試ではどちらも同じ得点です。
でも、次回への安心度は違います。
×も全部同じ×ではない
無自覚の×
本人は完全に正解だと思っている。
違和感のある×
「何か変」と途中で感じている。
自力修正に近い×
少し時間を与えれば直せる。
小さなヒントで直る×
「条件を整理してみよう」程度で最後まで行ける。
解説しても土台が足りない×
必要な基礎知識から戻る必要がある。
全部0点です。
でも、次に必要なことはまったく違います。
点数が変わらなくても、内部では進んでいることがある
前回は、間違っていることに本人がまったく気づかなかった。
今回は、
「これ、変な気がする」
と感じた。
まだ答案は×です。
次は、変だと感じたところへ戻れた。
その次は、自分で修正できた。
さらに、最初から正解できるようになった。
このように、
得点になる前に、誤りとの付き合い方が変わる
ことがあります。
点数だけ見ていると、この成長を見落とします。
逆に、点数が上がっても安心しすぎない
30点から38点に上がった。
ただし増えた8点が、全部、一度塾で解いたことのある類題だった。
初めての題材では同じ弱点が残っていた。
なら、その8点はまだ「本番で安定して残る点」とは言い切れません。
だから模試後は、
何点上がったかだけでなく、どんな問題で上がったか
を見ます。
模試後に最優先で見る3種類
私は、答案を見るなら最初にこの3つを見たいです。
1 迷って正解した問題
点数表では弱点として出ません。
しかし次回落ちる可能性があります。
2 自信満々で間違えた問題
本人の検証センサーが働いていない可能性があります。
3 時間があれば自分で直せそうだった問題
知識不足ではなく、時間管理や自己修正の問題かもしれません。
この3種類は、単純な×直しだけでは見落としやすいところです。
「間違えた問題を全部解き直す」だけでいいか
解き直しは必要です。
ただし、解説を見た直後に同じ問題を解けても、
それは「思い出した」だけかもしれません。
そこで一段先までやります。
同じ考え方で数字を変える
選択肢を変える
題材を変える
問い方を変える
数日後に別問題で出す
これで初めて、理解が別問題へ移ったか確認できます。
時間を外したらできるのかを見る
本番には時間制限があります。
でも、弱点診断のときは、あえて時間を外すことがあります。
時間なしなら解ける。
時間を入れると崩れる。
なら、
「この単元が分かっていない」
だけではありません。
処理速度
問題選択
戻る判断
見直し過多
焦りによる条件落とし
などが候補になります。
逆に、時間を外してもできないなら、もっと根本の理解を見る。
時間条件を変えるだけでも原因を分けられます。
初見を外したらできるのかを見る
同じように、
一度練習した形式ならできる。
完全初見ではできない。
なら、パターン認識に依存している可能性があります。
そこで、同じ知識を使う別題材を出す。
何の単元か分からない状態で、自分で方法を選べるかを見ます。
ヒントを入れたらどこまで戻るかを見る
×だった問題に対して、いきなり解説をしません。
「問いは何?」
「条件は何個?」
「図にしてみる?」
と軽い支援を入れます。
そこで急に解けるなら、
理解そのものではなく、始め方や構造化がボトルネックかもしれません。
さらに次の問題では、そのヒントを外します。
ヒントで解けたかではなく、ヒントを外したあとに残ったか。
ここまで見ます。
同じ点数でも「伸びやすさ」が違うことがある
同じ30点の子が二人いたとします。
Aさんは、×だった問題を説明しても土台の知識から抜けている。
Bさんは、×だった問題に対して、
「条件を表にしてみよう」
と一言伝えると、自分で最後まで解く。
さらに別問題では、表にすることを自分から始める。
同じ30点でも、次にやることは違います。
私はこの違いを、模試の合計点だけで潰したくありません。
模試答案から「優先順位」を決める
模試の後、
算数も理科も社会も全部やり直したくなることがあります。
でも、全部同じ重さで直す必要はありません。
例えば、
一度だけ起きた単純計算ミス
複数教科に共通している条件落とし
本人が正しいと思い込んだまま繰り返している読み違い
なら、後者を先に見る価値が高いでしょう。
失点が大きかったところではなく、今後も繰り返し広がりそうなところ
を優先することがあります。
大問の前半ミスが、後半失点の原因ではないか
大問①で間違えた。
②③も間違えた。
答案を見ると3問×です。
でも②③が本当に独立してできなかったとは限りません。
①で作ったモデルや計算結果を②③で使う構造なら、最初の一つのミスが後ろへ広がっていることがあります。
この場合、3問全部を別々に教えるより、最初の読み違いや計算の誤りを直して②③をもう一度解かせる方が診断になります。
合計点より「得点の下限」を上げたい
模試で、
40点、24点、38点、27点。
最高点40点だけを見ると、かなりできています。
でも本番で欲しいのは、
「うまくいった日の40点」
だけではありません。
悪い条件でも大崩れしないこと。
初見でも、時間制限があっても、少し焦っても、最低限取れる点を増やす。
私はこれを、再現できる得点を増やすと考えています。
「ケアレスミスで10点落とした」は本当に10点か
模試後に、
「ケアレスミスがなければ10点上がった」
と考えることがあります。
ただ、その10点の中身を見ます。
一回の条件誤読が3問へ広がったのか。
別々のミスが5個あったのか。
迷ってたまたま○だった問題もあるのか。
こうして見ると、単純な「取りこぼし10点」ではないことがあります。
本当に改善可能な失点を見極めたいところです。
家庭で模試後に聞くなら
「何点だった?」
だけでなく、
「一番自信があった×はどれ?」
「迷って○だったのは?」
「時間があれば直せそうなのは?」
「途中で変だと思った問題は?」
「一番時間を使った問題は?」
と聞くと、点数表では見えないものが出てきます。
本人が解き方を覚えていない、結果を聞くと落ち込んだり言い合いになったりする場合は、その場で原因を説明させる必要はありません。
問題冊子と答案を残し、落ち着いてから確認する方法や、第三者と一緒に見直す方法もあります。
模試を「判定」だけで使わない
模試には、合格可能性や順位を見る役割があります。
それと同時に、
次に何を直すかを決める材料
として使えます。
模試の価値は、結果表を眺めるところで終わりません。
塾の模試を家庭教師で見る意味
塾の模試を家庭教師が作り直す必要はありません。
むしろ、塾で受けた模試をそのまま材料にできます。
塾ではどう評価されたか
本人はどこで迷ったか
どの問題で時間を使ったか
○の中に不安定なものがないか
×の中に自力修正できるものがないか
を確認します。
塾と家庭教師の役割を競わせるのではなく、同じ答案を違う角度から見ることができます。
このため、塾の模試があるから家庭教師側で別の模試を増やす、とは限りません。
今ある答案を使いながら、塾では評価しきれない「迷って正解した問題」「少しの支援で修正できる誤答」「別問題でも繰り返す止まり方」を確認することができます。
塾と家庭教師を役割分担して使う考え方は、
でまとめています。
よくある質問
偏差値は見なくてよいのですか?
見ます。ただし偏差値だけで次の学習内容を決めません。答案の中身と本人の解き方も確認します。
正解問題までやり直す必要がありますか?
全部ではありません。迷った正解や理由が曖昧な正解を選んで確認します。
模試が悪かったら教材を増やした方がいいですか?
原因によります。今の教材が足りないのか、使い方の問題なのかを先に確認します。
塾の模試でも見てもらえますか?
可能です。継続指導では普段の教材・答案を確認します。
入会を前提とせず、塾の模試や答案を詳しく分析する単発の相談は有料です。 中学受験セカンドオピニオンをご利用いただけます。
模試の結果から、次の学習を考える
判定が厳しい、点数が伸びない、何を解き直せばよいか分からない。
その段階から相談できます。家庭教師を継続して利用するか、まだ決めていなくても構いません。
初回の状況確認と相談方法のご案内は無料です。
問題冊子・答案・教材や、お子さんの取り組み方を詳しく確認し、学習の優先順位を考える相談は有料です。
継続指導を前提とせず、1回の相談として利用できます。