とされています。
県教育委員会は、学力検査について、基礎的・基本的な内容だけでなく、知識・技能、思考・判断・表現、主体的に学習に取り組む態度に関わる力を広く見ることができるよう出題するとしています。
ただ問題をたくさん覚えればよい、という試験ではありません。
静岡県の全日制一般選抜では、まず学校裁量枠の合格者を決定し、その後、学校裁量枠で合格しなかった受検者を対象に共通枠の選抜を行います。
つまり、
学校裁量枠と共通枠は、別々の日に受ける二つの入試ではありません。
一つの一般選抜の中で、順番に合格者を決める仕組みです。
学校裁量枠で合格しなかったから、その時点で不合格になるわけでもありません。
その後、共通枠の対象になります。
学校裁量枠では、
などを使い、各高校・学科が定めた方法で選抜します。
令和9年度の公式資料を見ると、学校や学科によって重視する観点は同じではありません。
例えば、
中学校における学習
文化的・体育的活動
学科への適性
探究活動
地域貢献
などがあります。
同じ高校でも、学科によって選抜方法が違う場合があります。
したがって、
「内申が○点なら、この高校」
という情報だけでは、学校裁量枠まで正確には判断できません。
志望校の学校裁量枠で何が重視されるのかを、学校ごとの公式資料で確認する必要があります。
令和9年度 学校裁量枠において重視する観点及び選抜方法
学校裁量枠では、学校・学科によって学校独自選抜資料を用いる場合があります。
実施要領には、
が示されています。
どの高校でも同じ検査を行うわけではありません。
志望校に学校独自選抜資料がある場合は、内容と実施日を公式資料で確認してください。
学校裁量枠の合格者を除いた受検者が、共通枠の対象になります。
共通枠は原則として、
第1段階
第2段階
第3段階
の順に合格者を決めます。
ここを知ると、
「静岡県の入試は、内申と当日点を単純に足すだけではない」
という意味が分かりやすくなります。
まず、調査書の「学習の記録」にある9教科評定合計の上位から、原則として共通枠定員までの受検者を対象にします。
その中から、5教科の学力検査得点合計の上位から、共通枠定員の75%程度までを合格者とします。
ただし、共通枠倍率が1.1倍以下の学校・学科では、対象者の取り方に別の規定があります。
また、調査書の学習の記録以外の事項や面接結果等を考慮して、対象から除くことができるとされています。
ここで重要なのは、
内申点だけで合格するわけでも、当日点だけで合格するわけでもない
ということです。
第1段階で合格しなかった共通枠対象者を対象に、
などを見て、共通枠定員の10%程度を合格者とします。
ただし、調査書の学習の記録や学力検査の結果等を考慮し、対象から除くことができるとされています。
第2段階を、
「学力を全く見ない枠」
と考えるのは正確ではありません。
第1段階、第2段階で合格しなかった共通枠対象者について、
などを総合的に審査し、共通枠定員の15%程度を合格者とします。
75%・10%・15%は、いつも完全固定ではありません
実施要領では、共通枠の各段階の合格者割合について、共通枠定員の規模や学力検査結果等により、各高校の裁量で前後10%の範囲内とすることが示されています。
したがって、
「第1段階が必ず正確に75%」
と機械的に考えるのも違います。
制度は、割合だけでなく全体の選抜手順として理解する方がよいでしょう。
一般に「内申点」と呼ばれているものは、調査書の学習の記録に記載される9教科の5段階評定の合計です。
9教科ですから、
45点満点
です。
国語・社会・数学・理科・英語の5教科だけではありません。
音楽・美術・保健体育・技術・家庭も含まれます。
令和9年度の調査書作成要領では、中学校卒業見込みの生徒について、
第3学年の第2学期末、または2学期制の学校では12月末までの学習状況
を5段階評定で記入するとされています。
つまり、45点満点の評定合計に中1・中2の評定を足していく方式ではありません。
ただし、
「中1・中2は高校入試に関係ない」
という意味ではありません。
中1・中2で学んだ内容は学力検査の土台になります。
また、調査書には評定以外の記載事項があります。
制度上の「評定に直接加算されるか」と、受験準備として重要かどうかは分けて考える必要があります。
令和9年度の調査書には、学習の記録だけでなく、
欠席日数
遅刻回数
早退回数
欠席等の主な理由
観点別学習状況
総合的な学習の時間
特別活動の記録
行動の記録
校内外の活動等
について記載する欄があります。
欠席・遅刻・早退については、中学1年から中学3年の所定時期までの状況が記載されます。
ですから、静岡県の高校入試を「内申45点と当日250点だけの勝負」と理解するのは正確ではありません。
よくある疑問です。
「内申が1低いと、当日何点余分に必要ですか」
しかし、静岡県の一般選抜では、
内申点1点=当日点○点
という県共通の公式換算式はありません。
共通枠第1段階では、まず9教科評定合計によって対象者を見た上で、その中から学力検査の得点上位者を選びます。
第2段階、第3段階では見る資料の組み合わせも変わります。
学校裁量枠を設定している学校では、その選抜方法も学校・学科によって異なります。
そのため、
内申が低ければ必ず不合格
当日点だけ高ければ必ず逆転できる
内申不足を当日点で機械的に補える
という制度ではありません。
同じ内申点でも背景は違います。
定期テストでは取れているのに評定が低い。
提出物が安定していない。
実技教科で落としている。
欠席や体調の影響がある。
中3になってから学力が伸びてきた。
数字だけを見て、
「この内申だから無理」
と即座に決めるのではなく、なぜその評定になっているのか、現在の学力はどうなのかを分けて考えたいところです。
ただし、実際の評価について疑問がある場合は、中学校へ確認する必要があります。
家庭教師が学校の評定そのものを決めることはできません。
令和9年度の全日制一般選抜では、面接は志願者全員が対象です。
実施日は2027年3月4日です。
実施要領では、調査書の記載事項と関連して、
学習等への適性
学びに向かう力
人間性
校内外の活動状況
進路
趣味
特技
などに関する質問に口頭で答えるとされています。
学校によっては、特色あるグループ面接等を実施する場合があります。
面接は、
「模範解答を長く暗記すればよい」
と考えるより、自分がなぜその学校を考えているのかを、自分の経験と結び付けて話せることが大切です。
欠席があることと、出願できないことは同じではありません
調査書には欠席日数やその主な理由を記載する欄があります。
だからといって、
「欠席が多いから公立高校を受けられない」
と単純に考える必要はありません。
一般選抜で受験する場合は、調査書、学力検査、面接等によって選抜されます。
欠席がある場合こそ、
現在の登校状況
学力
志望校
入学後の通学
学校側へ確認しておくこと
を整理しておくことが大切です。
静岡県では、一般選抜とは別に「長期欠席生徒選抜」があります。
令和9年度の正式な実施要領では、実施校は次の2校です。